こんにちは、わたしです。
最近読んだ本を紹介します。
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妊娠と出産にまつわる七編の小説からなる本です。
いろいろな立場の人たちが、自分たちの過去現在未来に向き合い選択していく物語です。
第一話の「掌から時はこぼれて」は女性の弁護士が主人公(夏子)。
結婚相手も結婚する気もなく、仕事に打ち込んでいましたが39歳の誕生日を迎え、自分は家族がほしいのだと思い始めた夏子は(相手はいないけど)採卵し卵子凍結をすることにします。
そして私が印象に残ったのは、夏子に離婚の相談をしてきた女性の話。
この女性は結婚前に抗がん剤治療を受けており、妊娠が難しかった。
夫はそれを承諾して結婚し、義実家にも話が伝わっているはずだった。
けれど、義母は孫の顔を見たがるし夫もちゃんと説明しないし、改めて説明したあげく、自分が席を外している時の義母の反応。
「どこかにいい人いないわけ?ちゃんと産める人。」
はい?
夫はなにも否定せずへらへら。半ば陰口のようにこんなこといわれたら、離婚も考えますよねぇ…。弁護士から内容証明を受け取った夫と義母は、弁護士と面会をします。先ほどの発言については
「自分の子供たちは子だくさんだし、それが普通だとおもっていた。」
・・・。
普通ってなんでしょうね?一般的ってことでしょうか。
世の中には・・・なんて、広いくくりでなくても、身のまわりには自分の普通が普通でない人がたくさんいます。
無教養というのは知識のなさを指すのではない。想像力を欠いていることだ。
義母の考え方に対して、夏子が思ったことです。
まったくその通りだなと。
夏子の言葉を借りると、他人からの妊娠やら出産やらの報告の感じがちょーっと、気に食わないとかモヤモヤしたら、ああこの人、想像力が足りないのだなーと思ったらちょっと平和にやり過ごせそうじゃないでしょうか。
報告をされる方、幸せいっぱい夢いっぱいなのはわかります。
就職活動で自分が一社も内定をもらっていないのに友人が先に内定をとったとします。
友人からhappyな報告がきたらどうでしょう?
もしくは自分が逆の立場だったら、どのように報告するでしょう?
”普通に”それができない人がいることを想像して人と接していきたい、それとまた、経験しなければ相手の気持ちを想像するしかできないのだなと学んだのでした。
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